スペイン留学

留学者も多数!サッカー王国スペインのスポーツビジネスを考察

スペインのスポーツというと何を思い浮かべますか?大半の人はスペインのスポーツ=サッカーというイメージがあると思います。
スペインの『ラ・リーガ』は世界最高峰のプロサッカーリーグとして有名で、FCバルセロナ、レアル・マドリードは世界的にも超がつくほど有名なビッグクラブです。
同国はJ1ヴィッセル神戸に所属するアンドレス・イニエスタ選手など、多くのスター選手を輩出し、2010年の南アフリカワールドカップで優勝も果たしています。
このようにサッカーのイメージが強いスペインですが、サッカー以外にもフットサル、パデル、バスケットボール、自転車レースといった多くのスポーツが親しまれています。
特にパデルは400万人ほどの競技人口を誇ります。今回はそんなスペインのスポーツビジネスを深堀していきたいと思います。

スペインのスポーツビジネスを牽引するのはサッカー

サッカー以外にもパデルやフットサルなど、多くのスポーツが親しまれているスペインですが、同国のスポーツビジネスを牽引しているはやはりサッカーでしょう。
ラ・リーガの収入は2019-2020シーズン、リーグ全体で5200億円となっています。なお、同シーズンのFCバルセロナとレアル・マドリードの収入が約1850億円のため、全体の収入の30%以上をこの2クラブだけで稼いでいます。一方、Jリーグは2020シーズンの売上は約1280億円でラ・リーガと4倍以上の差があります。
観客動員数でもラ・リーガは2013年から2018年までの5年間の平均観客動員数は約2万7000人に対し、J1は約18000人と、1万人近くも差が開いているのです。
また、最近ではFCバルセロナの女子チームがUEFA女子チャンピオンズリーグの1stレグのホーム・カンプノウで行われた試合で9万1648人の観客を集め、女子サッカーの試合における史上最多の観客動員数を記録しています。スペインでは男子のサッカーだけでなく、女子のサッカーも非常に人気があるようです。

日本からサッカー留学する国としても大人気!

前述のように、スペインのスポーツビジネスはサッカーが牽引しています。パデルなど市場が伸びてきているスポーツもありますが、やはりスペイン国内でサッカーの人気や影響力は非常に大きいと言えるでしょう。
そんなスペインですが、日本からサッカー留学する人が後を絶ちません。
日本から海外にサッカー留学をする人の数は小学生から大人までで年間1500人近くともいわれています。
そんな中、2017年にスペインのラ・リーガとJリーグが戦略的連携協定を締結し、日本にもスペインの情報がこれまで以上に入ってくるようになりました。そして、アンドレス・イニエスタやダビド・ビジャ、フェルナンド・トーレスといった元スペイン代表の選手がJリーグでプレーするなど、日本はスペインサッカ
ブームとなっています。そして、FCバルセロナやレアル・マドリードを筆頭に非常に多くのスペインメソッドを用いたサッカースクールも日本国内で多く開校しています。
ドイツやイングランドなど、他国のメソッドを用いたサッカースクールも多くありますが、中でもスペインメソッドを用いたサッカースクールは非常に多くあります。
また、某サッカー留学関係者に話を聞いたところ、春休みや夏休みにスペインに行くと日本人からの留学生が溢れているようです。
プロサッカー選手を目指すために留学する人はもちろん、指導者を目指す、もしくは指導者としてのスキルアップを目的にスペインへ留学する人も多くいます。

スペインでサッカーの次に人気のスポーツはパデル!?

  
サッカーのイメージが強いスペインですが、ここ10年ほどで人気が急上昇しているのがパデルです。
パデルはスペインで発祥し、テニスに似たスポーツとして知られています。
2人のダブルスのみで行われ、ポイントの数え方や試合の進行方法はテニスと同様ですが、コートが壁に囲われていて、壁に当たったボールも返球可能なことが特徴です。ラケットもパデル用のラケットを使用します。そんなパデルの競技人口は全世界で1800万人ほどになります。パデルコートは全世界90ヶ国以上に2万ほどあるとのことです。
スペインのパデル人口は約500万人と言われており、2020年6月時点でスペイン国内に1万2000コートもあるようです。ヴィッセル神戸に所属するアンドレス・イニエスタ選手もパデルをプレーしていることで知られています。ちなみに、日本国内のパデル人口は2万5000人ほど、選手登録者数は約800人となっており、2021年3月時点で15施設、28のパデルコートがあります。
日本ではまだ普及段階のパデルですが、スペインではテニスの人口を上回っています。現在のスペインでは、パデルはサッカーに次ぐ人気の高いスポーツといっても過言でないでしょう。
このようにスペインのスポーツビジネスはサッカーが牽引していますが、パデルのように可能性を秘めたスポーツもあります。今後のスペインのスポーツビジネスがどのように発展していくのか注目していきたいですね。